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2病棟

障害者病床40床・結核ユニット20床の病棟です。神経難病・呼吸器疾患の慢性期・終末期医療を中心に、レスパイト入院の受け入れ、在宅支援も行っています。個々の患者さんやご家族の思いを聴き、その人らしさを大切に、療養生活や退院後の生活が送れるよう支援しています。

病棟目標『患者さんとご家族の思いを聴き、日々の関わりを大切にした看護を提供します。』

2病棟は、障害者病床40床、結核ユニット20床を合わせた60床の病棟です。障害者病床には、多系統萎縮症・脊椎小脳変性症・パーキンソン病・筋委縮性側索硬化症(ALS)等の神経・筋難病疾患で長期療養生活を送られている患者さんが多く入院されています。
また、肺炎・COPD・肺がん等の呼吸器疾患の患者さんの急性期・慢性期治療や在宅復帰支援、施設への転院準備を行っています。入院当初より、呼吸器科カンファレンス、リハビリカンファレンスに加えて、栄養サポートチーム(NST)や呼吸サポートチーム(RST)に介入してもらい、必要があれば在宅酸素療法や在宅NIPPV導入を組み入れた退院支援を行っています。

障害病床

特に、終末期の患者さん、ご家族の思いに寄り添った看護に力を入れています。
ある患者さんから「最後にもう一度家に帰りたい」という思いを聴きました。その思いを叶えることはできない状況の中で、ご家族に県外の自宅やご家族の様子を撮影して送ってもらい、入院前の施設での様子なども合わせて動画に編集しました。患者さんと親しかった前施設職員の方も招き、患者さんは少しの間呼吸の苦しさを忘れ、しあわせそうに映像を見ていました。翌日患者さんは息を引き取りました。
経口摂取ができなくなっていたある患者さんからは、「最期に少しでいいから口から飲み物を飲みたい」という思いを聴きました。高齢のお母さんからも「叶うものなら最期の願いを叶えてやってほしい」という思いを聴きました。唾液の嚥下も困難な状態でしたが、主治医と看護師で相談し、霧吹きを使ってわずかずつ味わうことができました。患者さんは何度も「おいしい。ありがとう。」と笑顔をみせ、お母さんも涙をみせながら喜んでくれました。10日間ほど続けることができたあと、お母さんに見守られて眠りにつきました。

障害病床

障害病床

別の患者さんには、家族写真の映像にプラスして、主治医・OT・看護師がエーデルワイスの合奏・合唱をサプライズプレゼント。3日後患者さんは永眠されました。

また、神経難病患者さんのレスパイト入院の受け入れも積極的に行っています。入院期間は患者さんの病状やご家族の状況に応じて月に3泊4日、1週間、2週間などさまざまです。「なるべく自宅で家族と一緒に過ごしたい」という患者さんの思いに寄り添い、地域医療連携室と協力して社会資源やサービスを利用して在宅生活が続けられるようサポートしています。
他にも、「患者さんとご家族の思いを聴き、日々の関わりを大切にした看護」の実践として、入院前に将棋が趣味だった患者さんと将棋をする時間をつくったり、チームで予定を立てて散歩に出かけたりしています。


デイルームで勝負の一戦


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結核病床

結核病床には肺結核、粟粒結核、脊椎カリエス等の患者さんが入院しています。結核病床はユニットになっており、ユニット内のフロアでは患者さんが病室を出てデイルームで他の患者さんとテレビを見るなど自由に過ごすことができます。閉鎖された環境ではありますが、患者さんが少しでも心地よく入院生活を送れるよう心がけています。東南アジアなどさまざまな国の方の入院も受け入れているため、ポケトーク(74言語対応翻訳機)を利用してコミュニケーションを行い、宗教的食習慣に対応することもあります。
抗結核薬は長期間確実な服用が必要であるため、退院後も服薬の継続支援が必要となります。そこで、退院後の生活に対する支援内容の抽出、介護サービスの提案、施設への転院準備等、退院後の生活を見据えた関わりを、医師、看護師、理学療法士、栄養士、薬剤師、地域連携室看護師など多職種が連携して行っています。また、月1回県内5カ所の保健所の保健師と各部門スタッフ合同でDOTSカンファレンスを実施し、入院患者さんだけでなく、退院された患者さんの通院状況や服薬状況等を情報交換し、医師、看護師、薬剤師、MSW、保健師等、多職種が協働して服薬期間完了まで支援を継続しています。


結核ユニット内デイルーム


DOTSカンファレンス