看護部教育体制
看護部教育体制
教育理念
看護の対象によりそうやさしい看護が実践できる看護師を育成します。
教育目的
高い倫理観と豊富な知識・根拠に基づいた看護実践力を備えた看護師を育成します。
教育目標
- 現場での積み重ねを基に、豊かな人間性と高い倫理観をもった看護師を育成する。
- 専門的知識や技術を習得し、安全で質の高い看護を提供できる看護師を育成する。
- 互いを尊重し、チームで支え、共に学び、共に育つ看護師を育成する。
看護師現任教育プログラムの特徴・紹介
国立病院機構では、ACTyナース(「高い倫理観に基づいて、理論と技術を持って、実践し、看護を創造する」看護師)の育成に取り組んでおり、看護職能力開発プログラム Ver.2を作成しています。それを基盤に施設の理念から看護師像を想定し、当院の特徴を踏まえ、ラダーレベルⅠ~Ⅴの学習・実践内容を整備し、一人ひとりが自ら段階的に修得できるよう支援体制を整えています。固定チームナーシングにおける職場内教育を基本に、個々が自由に学べるe-ラーニングの導入、院内集合教育はもちろん国立病院機構本部・グループ、病院が一体となって実施する研修会の受講をはじめ他団体が実施する院外研修受講についても支援を行っています。
レベルⅠにおける新人コース
新人教育体制では特徴として新人看護師が慌てず看護師人生の第一歩をスタートできるようにサポートしたいと考えています。まず、当院では新人の3ヶ月ルールがあり実践されています。3ヶ月ルールとは下記に示すように新しい環境に慣れるための心と体を整える大切な期間であると考えています。
新人看護職員の3ヶ月ルール
- 4月から6月までの3ヶ月間、新人看護師は就業時間に仕事を終え帰宅する。
- 4月から6月までの3ヶ月間、職場からの課題や宿題は出さない。
- 3ヶ月間は患者ケアを先輩看護師と行い、看護する喜びを体験し、看護職として働く実感を持つ。
新人看護師のサポート体制はプリセプター看護師、実地指導者をはじめとした先輩看護師で構成された固定チームのメンバーが関わります。特に実地指導者は看護実践における技術的指導に限らず、管理的・教育的に関わる重要な役割を担っています。
現場では新人看護師の教育計画表が作成・使用され、毎日の経験した看護技術に対して日々の振り返りを行い、1週間、1ヶ月毎に経験を積み重ねるリフレクション・シートを活用しています。このシートは日々の経験→リフレクション→教訓→新しい状況・課題への適用を目的としており、新人と実地指導者が日々の業務の中で経験から学ぶ力を意識しながら経験を重ねるためのツールとして使用します。また、看護実践能力修得段階に応じた新人看護師の看護実践能力到達度チェック表(一般・難病病棟用)を用いて評価しています。
新人のリフレクション・シート
これまで基礎教育で学んだ看護の知識を基に日常の看護業務の中でチームとして共通の経験を積み重ねることが重要であり、看護実践の場は新人の指導の場と考えています。日常業務の中で、共通の看護実践(経験)を積み重ねることで、看護師一人ひとりの成長に繋がるようにチームで取り組んでいます。新人看護師の皆さんが元気で、日々の看護実践を通して学び、看護師として成長できる環境作りを行いたいと思います。
まとめ
看護師は専門的知識と技術を活用し、看護の対象のニーズに対応することが求められます。更に、対象となる人を尊重する高い倫理的態度を身に付けることが重要と考えます。これらの課題に取り組むために看護師個々の能力段階を確認しながら、キャリア支援できる体制づくりと、看護の質向上に主体的に取り組める環境づくりに取り組んでいきます。